有楽町三億円事件の犯人は国際銀行強盗で遺留品の指紋で逮捕!アンビリバボー 9月13日 動画

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フジテレビ系「奇跡体験!アンビリバボー」(2018年9月13日放送)では、
今から32年前の1986年(昭和61年)11月25日に、フランス人窃盗団(首謀者:フィリップ・エミール・ジャマン)により、
東京・有楽町で三菱銀行の現金輸送車が襲われ3億円3000万円が強奪された「有楽町三億円事件」が犯人の遺留品の指紋より解決に繋がった
アンビリバボーな捜査内容が紹介されます。

この事件は遡ること18年前の1968年12月10日に起きた[三億円事件]に似ていた為、[第二の三億円事件]とも呼ばれる事となりました。

[三億円事件]とは、東京都府中市で発生した東京芝浦電気(現・東芝)従業員のボーナス約3億円(2億9430万7500円)を積んだ現金輸送車が、ニセの白バイ警察官に奪われた窃盗事件が発生し、
1975年(昭和50年)12月10日に公訴時効が成立し未解決事件となった事件です。

この2つの事件に関わった警察官が二人います。

一人は、指紋捜査のスペシャリスト塚本宇兵(うへい)、3億円事件では犯人のものと思われる指紋を入手しながら、犯人逮捕につなげる事が出来ませんでした。

もう一人は、警視庁捜査一課の緒方保範(やすのり)「赤鬼」と異名を取る捜査一課きっての凄腕刑事です。

二人は若い頃2年間同じ派出所で同じ釜の飯を食べた仲で、緒方保範は3歳年下の塚本宇兵の新人教育の担当でした。

「有楽町三億円事件」で再会した二人は、部署の垣根を超え連携を重視し、迷宮入りした[三億円事件]のリベンジとも言える[第二の三億円事件]の解決に挑みます。

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有楽町三億円事件」

1986年(昭和61年)11月25日東京・有楽町交通会館前で営業時間前の三菱銀行で、現金輸送車が有楽町支店到着、警備員が現金を渡すために後部のハッチを開けた瞬間、マイケル・ジャクソンの覆面姿、フルヘルメットを被った2人の男が催涙スプレーで行員を襲撃。

現金3億3千万円と有価証券を強奪しワンボックスカーで逃走し、その後、西銀座の地下駐車場に待機させていたワゴンにお金を積み替え逃走した事件です。

警視庁鑑識課指紋係・塚本宇兵(うへい)係長

捜査の指揮をとったのが「指紋の神様」と異名を取る指紋捜査のスペシャリスト警視庁鑑識課指紋係・塚本宇兵係長でした。

午前9時前に捜査は開始されましたが、塚本宇兵係長は長年の経験から現場から指紋などの証拠は出てこないと感じていました。

警視庁捜査一課・緒方保範刑事

警視庁捜査一課の緒方保範(やすのり)「赤鬼」と異名を取る捜査一課きっての凄腕です。

実は二人は20代の時、同じ派出所で一緒に2年間を過ごした旧知の仲でした。

御苑前派出所

二人が出会ったのが東京都渋谷区の千駄ケ谷の御苑(ぎょえん)前派出所(現・千駄ヶ谷五丁目交番)でした。

茨城県出身の20歳の新米おまわりさんとして塚本宇兵さんが配属され、指導役として「指導巡査」となったのが、3歳年上で23歳の緒方保範さんでした。

緒方保範さんは、原宿署の柔道チームの大将で、九州男児で酒も強く、その容姿から「赤鬼」と呼ばれていました。

緒方保範さんは、塚本宇兵さんに仕事を教えるだけでなく、警察官としての心構えも親身になり教え込みました。

下戸な塚本宇兵さんは、プライベートでも緒方保範さんのお酒の酌をしながら警察官としての生き様を語り合いました。

二人には、警察官であれば誰でも憧れる共通の「いつか、桜田門(警視庁本部)の捜査第一課の刑事になる」という夢について語り合っていました。

緒方保範さんは、夢が叶い捜査第一課の刑事になりましたが、塚本宇兵さんは、警視庁鑑識課指紋係に配属されましたが、指紋捜査のスペシャリストにまで上り詰めました。

この二人の連携により「有楽町三億円事件」は解決に向かいます。

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遺留品捜査

緒方保範刑事は、遺留品に捜査の的を絞る方針に決めました。

事件発生3日後に反抗に使われたワゴンが見つかり、その車は盗難車である事が判明しました。

強奪に使った盗難車には、マイケル・ジャクソンの覆面、フルフェイスヘルメットなどの他、タオルなどの数々の遺留品が残されていました。

そしてその中には犯人が邪魔となって取り残したバラ札の新券1万5000枚の千円札が残されていました。

この千円札が事件のカギとなる事となりました。

1000円札に残された指紋

緒方保範刑事は、捜査方法を新券から検出された指紋に絞り込みました。

新券ならば触った人間は、犯人、銀行員、大蔵省印刷局(当時)の職員に限られる為、消去法でいけば銀行員、大蔵省印刷局職員指紋を取り伸ばせは犯人の指紋が残るという発想でした。

個人のプライバシーに関わるとの事で、造幣局の組合指紋の照合に反対しましたが、妥協案を見つけ指紋の採取が行われました。

その結果、新札から、、銀行員、大蔵省印刷局職員と照合しない6個の指紋採取に成功しました。

塚本係長は、この6個の指紋に限定し照合を開始しました。

3億円事件時代には無かったコンピューターによるAFIS・指紋自動識別システムで指紋照合を行いますが、容疑者の指紋データベースにヒットしませんでした。

そして、1000円札以外の遺留品による捜査も平行し行いました。

緒方保範刑事は、遺留品を
・犯行用
・生活用
のカテゴリーに分けました。

その中から生活用のモノの方が犯人に近づけるふみました。

そこで逃走用の車に残された毛布に注目しました。

タグから毛布のレンタル会社を調べ上げた結果、外国人向けの毛布レンタル業者の線が浮かび上がりました。

捜査に行き詰まった頃、緒方保範刑事は、鑑識課に陣中見舞いを行いました。

曰く「捜査員は月に3個の靴を履きつぶす程、歩き回りますが、鑑識課の指紋係がなければ成り立ちません」と鑑識課職員に感謝の気持ちを伝えました。

警視庁捜査一課は警察の花形部署であり、鑑識は下に見られるコンプレックスが少なくありませんが、警視庁捜査一課の凄腕刑事のへりくだった言葉に鑑識課職員は、俄然モチベーションが上がりました。

ウィークリーマンションに潜伏していた

事件から9ヶ月後、49軒あったレンタル毛布業者から1軒の業者を突き止め、商品が東京麻布のウィークリーマンションに貸し出されていた事が分かりました。

不動産屋によれば、外国人4人が宿泊していた事が分かりましたがこれは当然偽名で、事件直後から姿を消していました。

不動産屋に犯人像を聞き込んだ所、あまり日本語は話せなく、100万円で部屋貸せと言ってきた事を覚えていました。

そこで緒方保範刑事は、そんな大金ならば、不動産屋近くの銀行で両替したはずで、外国人の場合、パスポート提示が求められると考え、事件日の直前にフランを両替した銀行をローラー作戦で虱潰しに回りました。

遂にその銀行を割り出し、パスポートのコピーを入手し、フランスの警察に名前や登録番号の照合を依頼しました。

しかし偽造パスポートであった事が判明しました。

そこで、パスポートの写真をフフランスの警察に送付しました。

その結果・・・

1週間後 画像と一致した容疑者の指紋と名前が送られて来ました。

そして、1000円札3000枚と照合した結果・・・見事指紋が一致しました!

その後、容疑者はICPOにより国際指名手配され、メキシコの隠れで主犯格のフィリップ・エミール・ジャマンが逮捕され、芋づる式に共犯者も逮捕(うちの一人リシャール・ルロワは1987年7月5日フランス・パリ北部オルネースーボワで、仲間割れですでに射殺)されました。

フィリップ・エミール・ジャマンが犯行を思いついたのは何故?

「有楽町三億円事件」の犯人で主犯格のフィリップ・エミール・ジャマンは、銀行強盗どころか密売などありとあらゆる犯罪に手を出すフランスのギャング組織の大幹部でした。

ジャマン容疑者は、盗んだカミーユ・コローの名画「夕暮れ」を売りさばく為に来日していました。

しかし、名画は売れず、あらゆる犯罪に手を出したジャマンは、別な犯行として銀行に毎朝定期的現金が運ばれる車を襲っての現金強奪を思いつきます。

そこで集められた共犯者は、気心の知れた

・テクフィラ・ノルディン

・リシャール・ルロワ
・ユセフ・キムーン

の3人でした。

現金強奪は下調べとしてレンタカーで現金輸送車を尾行し、毎日同じルートを走る事を突き止めました。

※日本人の協力者が居て盗難された名画のブローカーとして知り合い事件で運転手も勤めたという説も有ります。

判決

一九九二年十二月十一日パリ・ボビニー地裁は主犯格のジャマン被告と共犯のノルディンに懲役六年の判決を出しました。

有楽町三億円事件の詳細を動画で観たい方へ

有楽町三億円事件は、NHK「プロジェクトX」でも「謎のマスク 三億円犯人を追え」のタイトルで取り上げられDVDも販売されています。

楽天、Amazon、Yahoo!ショッピングなど通販サイトでお取り寄せが可能です

まとめ

本日は最後までご覧いただきありがとうございました。

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