サイエンスゼロ 山城アドベンチャー 4月8日の見逃し動画!赤色立体地図のダウンロード
NHKサイエンスZERO「発見!山城アドベンチャー」(2018年4月8日放送)では、レーザー測量と特殊な地図化の技術で高低差や傾斜の表現に特化した地図「赤色立体地図」を使い、自然の地形を活かした要塞「山城」を探す冒険が行われました。
今回は広島県を舞台に2つの「山城」の調査が行われました。
今回のサイエンスZEROは、放送開始から16年目を迎え、大きくリニューアルし、タレントの小島瑠璃子さんと森田洋平アナウンサーの進行で番組が開始しました。
山城
山城とは、全国に4万あると云われている地形を活かした自然の要塞です。
赤色立体地図
その山城を今回のサイエンスZEROでは、飛行機からレーザーを地面に当て、そのレーザー反射で地形の高低差が分かる高低差、詳細な地形が分かる赤色立体地図で探します。
赤色立体地図とは、高低差や傾斜の表現に特化した地図で、制度は10センチ単位です。
地面にレーザーが当てられるため、森林で肉眼で分からない所が映し出されます。
その例が古墳で、木々に覆われた部分がどんな形か?
がハッキリと判明する様になりました。
また横から立体的に3Dで表示も可能です。
防災を目的に作られたもので土砂崩れの起きそうな場所を特定する為、全県で作成した所、副産物で山城の跡が確認出来るようになりました。
※赤色立体地図は、NHKブラタモリでも紹介されました。
常木を求めて
サイエンスZEROでは、奈良時代に存在した伝説の城「常木」を求め広島県福山市に向かいました。
常木は、西から攻めてくる的から守るために作られた山城です。
福山の隣の岡山県・吉備津神社近くの鬼ノ城(きのうじょう)は既に発見され復元されています。
今まで発見されなかったのは、「常木」の壁は、基底石(きていせき)を横に並べその上に土を盛った土塁(どるい)と呼ばれる壁の構造でしたが、時間が経つと崩壊しやすい構造だった為、崩壊し土に埋もれ、場所が分かっても自然と同化してしまい見つけられなかったと考えられています。
古文書「続日本紀」で亀ガ岳(かめがたけ)付近の場所が書き記されているので、その場所の赤色立体地図を元に調査を行いました。
場所を特定し、棒で土を指して石にぶつかり、その石が横に並んでいれば基底石(きていせき)で、そこに「常木」が存在した事になります。
人工的な壁を発見したものの、残念ながら取材中に「常木」の発見はなしえませんでした。
郡山合戦はどんな合戦だったのか?
安芸高田市は、毛利元就が拠点・郡山城を置いた場所です。
当時の毛利氏の領土は小さく、山陰の尼子氏、周防(現・山口県)の大内氏に挟まれる形でした。
郡山合戦は、1540年尼子氏が毛利氏の拠点・安芸高田市に北から攻めて多治比に3万人の軍勢を率い陣を構え睨み合いが始まりました。
対する毛利氏は3千人と10分の1の軍勢でした。
しかし勝敗は、数で劣る毛利氏が勝利しました。
・・・を考察すれば新しい歴史の真実が紐解かれるかもしれない、と考えました。
尼子氏の山城
尼子氏の山城は、守りに徹する為、切岸(きりぎし)、枡形(ますがた)を取り入れていた事が判明しました。
切岸(きりぎし)とは?
山の斜面を人工的に削り壁にした城壁の一種です。
枡形(ますがた)とは?
敵の侵入を防ぐため、道をわざと曲げて作った城門の構造
戦いの考察
尼子氏の軍勢の山城から北東へ1.5キロメートル先に毛利氏の本拠地・郡山城が有りました。
尼子氏の要塞に囲まれ、毛利氏が苦境に立たされていた事が判りました。
そして今まで3つと思われていた尼子氏の築いた山城は調査の結果、6つの山城があった事が判明しました。
最も巨大な山城本体を郡山城の真正面に構築し睨みをきかせました。
尼子氏は被害を最小に食い止める為、9月から12月まで睨み合いが続きますが12月に動きが有りました。
援軍の大内氏の軍勢が到着し、逆に今度は尼子氏が挟み撃ちにされる形となり、大内氏の軍勢が尼子氏の軍勢の側面から攻撃した、という事実が解き明かされました。
そして、翌1541年(天文10年)毛利氏・大内氏両軍の総攻撃により尼子氏の軍勢が退却し、郡山合戦は数で劣る毛利氏の勝利に終わりました。
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山城と赤色立体地図のまとめ
■ 山城は、自然の地形を活かした要塞
■ レーザー測量で高低差や傾斜の表現に特化した地図「赤色立体地図」で山城の調査を行った
■ 1540年の郡山合戦では山陰の尼子氏が毛利氏の郡山城付近の山に強固な守りの要塞を築いた事が判った
■ 数で劣勢な毛利氏が勝利出来たのは3ヶ月間大内氏の援軍を待ち、周防の大内氏が側面から敵対する尼子氏を叩き追い返した事が勝因と分かった赤色立体地図は、「地図の専門店 マップショップ ぶよお堂」のサイトから無料でダウンロードが可能です。
本日は最後までご覧いただきありがとうございました。
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